三ツ紬のオーダーメイドの手帳です。
幕末~昭和の日本の絹布1000種以上を用意し、表紙を作っております。
日本で1000年以上続いてきた着物という文化。形が同じだからこそ、生地にさまざまな意匠を凝らしてあり、今見てもはっとするような美しさや味わいがあります。着物に仕立て、ほつれたら繕い、子供用に作り直し、それも擦り切れたらいい所を取って座布団にしたり小物にしたりと、大切に使われてきました。
その、ものを大切にする日本の文化と、布の歴史を味わってみませんか。大量生産でなく、手作りならではのゆらぎ。歴史を経たものならではの傷や味わい。使っているうちについたシミも、いとおしく感じる、ぬくもりのある生活の入り口になる手帳です。
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生地は絹織の一種で、ちりめん(縮緬)と呼ばれるものです。
ちりめんは、縦糸にはほとんど撚りのない糸を使い、横糸に強い撚りをかけた右より(右回りにねじる)と左より(左回りにねじる)の糸を交互に織ることで布が縮み、生地の表面にしぼ(凹凸)が現れるのが特徴です。
染色方法は「ろうけつ染め」と呼ばれる技法。染める前の生地に蝋を塗り、それ以外の部分に色を置いて染め抜き、後から蝋を落とすとくっきりと柄が浮き出す、というものです。
橙色をベースに大輪の花と小さな花の群生を散らした模様はとても華やかです。
※こちらの生地は取り方にとって全く違う表情を見せます。
画像はその一例ですので予めご了承ください。
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■本文のダイポグラフィはセリフ体を使ってクラシカルに。
文字や余白をギリギリまで削ったデザインを作成しました。
■手帳は開きやすいよう、糸かがり綴じで製本、 三方に金箔を施しました。
しおりは2本。
極細の絹糸を撚糸無しに織った、 練り絹ならではの光沢と風合いが楽しめます。
しおりの色は生地に合わせて当方で選ばせて頂きますが、ご要望がございましたら備考欄にご記入ください。なるべくご希望に沿わせていただきます。
■本文用紙はトモエリバー手帳用紙を使用しております。万年筆、ボールペンに適し、164Pでも5mmという薄さ。手帳自体も40g前後という軽さです。
■表紙を適度な硬さと感触にするため、 芯材を何百回とテストしました。
手袋に使うような柔らかいラム革や牛革を、
使う布によって選んで仕上げております。
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Sサイズ
大きさ : 縦 106mm×横 68mm×厚さ 7~8mm
重さ : 40g前後
表紙・しおり : 絹100%
本文用紙 : トモエリバー手帳用紙52g アイボリー
芯 : 牛または羊皮
糸かがり綴じ製本
三方金加工
ソフトカバー
ノート : 罫線あり 196P
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本製品の表紙の生地は昔の着物や、昔の反物から切り出しています。
絹100%の素材ですので、しなやかさや強さは十分に備えていますが、
以下の点にはご注意ください。
・強い摩擦は避けてください。繊維が切れて素材が痛む場合があります。
・水に濡らさないでください。色落ちやシミの原因になります。
・太陽光で表面が黄ばむことがあります。
古布を使用しておりますのでシミや細かいほつれがある場合があります。
それらを含めた、古い生地ならではの歴史や風合いをお楽しみください。
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※ご注文を承ってから生産いたします
※現在、製作に1か月前後のお時間を頂いております
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